32条の件は、厚生労働省の出しているデータの信憑性が疑わしいです。たとえば、モデルの1つが「うつ病 月1回通院」で、医療費1万円だとしています。これ、どうなんでしょう?
この場合の「医療費」は総額です。通常の自己負担なら3千円、32条を使って500円です。4週間分の薬で、この額は低すぎます。薬価が低い薬のみ&量が少なければこのくらいでしょうが、モデルとして提示するには平均的ではないと思うのです。
うつ病の第一選択薬はSSRIかSNRIの時代です。いちばん薬価が高いパキシルや、薬価が高い睡眠薬(ドラール、マイスリーなど)が処方されたら、3割の自己負担で月1万円近くになるはずです。
抗うつ薬がルボックスやトレドミン、睡眠薬や抗不安薬は薬価が高い物は使っていなくても、4週間分の薬代が1400円なんてありえないです。三環系や四環系だって、量が多いとか他に薬価が高い薬が出れば薬代がかさみますね。
そもそも、月1度の受診が平均とする根拠がないです。平均的なペースは隔週だし、睡眠薬は2週間分以上処方できない。4週に1度は、比較的安定した状態の人か、何かしらの事情(外来が非常に混んでいるとか)がある人ではないでしょうか。
何が何でも予算を削りたくて、おかしなデータをつくっているとしか思えないんですけど…。 |
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